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来季ファン・ハール監督が率いるマンチェスター・Uの最高と最悪のシナリオ
今後を左右する英メディアとの関係性
そしてもうひとつの不安が英メディアだ。5月7日、オランダ代表キャンプに乗り込んだBBCのレポーターが「マンチェスター・Uというクラブをどの程度知っているか?」と質問すると、ファン・ハールは「馬鹿な質問だ。マンチェスター・Uを知っているかだって?当たり前じゃないか。世界最大のクラブを知らない人間がいるのか?」と対応した。
もちろん、この質問には、“次期監督候補としてどれだけ内情を分かっているのか”という意味も含まれていたのだが、単に言葉尻だけをとらえてファン・ハールはこういう対応をした。
これはかなり危険だ。英メディアはこれからファン・ハールに対する対策を整えてくるだろう。BBCには「馬鹿な質問」と横柄に応じて、英メディアを相手に一本先手を取ったつもりかも知れないが、そうと分かれば英国人記者団は様々な連携を試みる。
とくに不振に陥った時、選手の不祥事が起きた時など、記者団が会見前に集まり、監督に言い逃れができないように、質問の組み立てを考えているところには何度も遭遇した。
豪腕でメディアを押さえ込もうとするのもいいが、度が過ぎて関係が悪化すると、成績不振に陥った時、英メディアが結束して逆襲に転じる場合もある。
英メディアが揃って俗にいう『バッド・プレス』(悪いイメージの報道)に傾いたら、クラブにボディーブローのようなダメージを与え、結果的にファン・ハールを追いつめるだろう。
サー・アレックスもモウリーニョも豪腕だが、タイミングを見計らっては腹を割った発言をして見出しを与え、英メディアとの関係は良好に保った。
無論、ルーニーとの確執が起これば、それは最高の攻撃材料になる。