来季ファン・ハール監督が率いるマンチェスター・Uの最高と最悪のシナリオ

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 BBCの電子版によると契約期間は3年。そして、もうひとつ重大な発表があった。実はこの発表を確定するために、先月末に同意に至っていたファン・ハール氏の監督就任発表がここまで延びたという事情があったのだが、それはライアン・ギグスの助監督就任だった。

 5月14日、ギグスはオランダに飛んでいた。そこでファン・ハールに会い、助監督就任を要請されていた。しかしギグスは即答を避けた。

 英各紙にはギグスが他クラブの監督に就任するか、ファン・ハールのNO.2になるかの二者択一で悩んでいるという記事が出た。

 そして、“どちらの道が将来のマンチェスター・U監督に近いかという選択だ”と解説された。

 ところが助監督就任と同時に、現役引退も発表された。引退した上での助監督就任。それなら14日の時点で即答ができなかったのも当然だろう。

 ただし、ギグスをNO.2として傘下に収めたことで、ファン・ハール政権の第一関門は突破したと考えていいだろう。

 今季のモイーズ監督不振の要因のひとつに、ファーガソン監督を支えたフェラン助監督、ミューレンスティーン・コーチを更迭し、子飼いのコーチ陣をエバートンから引っ張ってきたことが上げられたが、ファン・ハールは自ら説得してギグスを残した。

 クラブの文化、伝統、気質、そして選手の内情を知るという意味では、ギグス以上の存在はいない。ファーガソン監督とともにした23年間の現役生活で、34のメジャー・トロフィーを勝ち取り、クラブ史上最多の963試合出場を果たしたギグスは、ファン・ハール新監督と選手のパイプ役としてうってつけである。

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