復権狙うJ1経験4クラブが激突! 過去5年に見る昇格プレーオフ“準決勝”の傾向
運に恵まれない“5位”で東京Vが初参戦
準決勝および昇格クラブを見ていると、少々運に恵まれていないのが“5位枠”だ。14年に北九州が出場できなかったことを踏まえても、決勝に勝ち上がったのは12年の千葉の1回のみ。4位と6位がそれぞれ2回、3位が1回昇格を果たしているが、5位からの昇格チームはまだ生まれていないのだ。
このジンクスの払拭に挑むのが、昇格プレーオフ初登場となる東京Vだ。クラブはロティーナ監督の下で、ラスト10試合を4連勝を含む6勝2分2敗で乗り切った。先週の徳島ヴォルティス戦は“勝たなければ昇格プレーオフ消滅”の直接対決で、2-1と勝利した自信は大きいだろう。ドウグラス・ヴィエイラ(18得点)とFWアラン・ピニェイロ(17得点)に来るだろう徹底マークを、どれだけ全体でフォローできるかが、勝利に向けた鍵となりそうだ。
一方の福岡は、同じくラスト10試合を4勝5分1敗。10月28日に敵地で行われた東京V戦はスコアレスドローで乗り切っている。今年のU-20W杯で活躍したDF冨安健洋ら若手が台頭し、FWウェリントンの破壊力も十分。DF駒野友一、MF三門雄大、MF山瀬功治らベテランが巧みに試合を運べるかが、勝負の鍵を握りそうだ。
今回の昇格プレーオフは4クラブともJ1所属経験があり、そのうち名古屋、東京V、千葉はタイトル獲得経験のある“オリジナル10”。復権を懸けた戦いとも表現できる、そんな夢と絶望の90分の開演はもうすぐだ――。
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フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images