旧体制にメス入れたハリルJ 新世代が台頭、可能性感じさせる船出
フィールドプレーヤー全25選手を起用、各選手が必死にアピール
今回の親善試合2試合では実績あるなしにかかわらず大胆に先発を入れ替え、GK以外のフィールドプレーヤー全25選手を起用。新たな環境で競争意識が高まったチームは、各選手がモチベーション高くプレーし、それぞれが必死にアピールした。
ポジションも固定せず、後半開始から入った水本(広島)は本職のセンターバックではなく、ボランチとしてプレー。香川に代わって入った柴崎も攻撃的なポジションで積極的に得点に絡んだ。その柴崎は後半35分、飛び出してきた相手GKの動きを冷静に見極め、ピッチ中央付近から超ロングシュートを決めた。
2011年6月にA代表に初選出後、約4年間出場機会がなかった宇佐美も、新体制でその潜在能力の高さを見せつけた。ようやく日の丸を背負って躍動した22歳は「やっとスタートが切れた」と笑った。
試合後、「きれいなゴールも決めて、たくさんゴールを決められた」と振り返った指揮官は「選手たちにブラボーと言いたい」と祝福。1失点以外にもルーズな守備から相手にチャンスを許すなど課題も残ったが、多くの選手を起用し、見極めながらの勝利は大きな収穫だ。まだ2試合。それでも、大きな可能性を感じさせる船出となった。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images
page1 page2