「受け身にならない」 浦和DF槙野、高ぶる思いのなかで掲げた「デュエル宣言」
「地上戦でも、空中戦でも圧倒するプレーを」
「我慢強く、デュエルのところ。地上戦でも、空中戦でも圧倒するプレーをしたい。全員が高い守備意識と攻撃への意識を持つのが大切です。ただし、0-0でもタイトルですが、ボールをつないでゴールを奪う受け身にならないサッカーをしたい。ボールを奪われたら、素早く切り替えて奪い返す意識を持って、高ぶる思いはありますけど、前線の選手たちを声でコントロールしていきたい」
これまでにも浦和はタイトルを懸けた試合に臨んできたが、現在のチームに “高揚感”はなく、淡々と準備を進めてきているように感じられる。槙野自身も「士気は上がっていますけど、空回りする感じはないですね」と、その地に足のついた空気感に自信を持つ。
今年5月に30歳を迎え、本人の言葉を借りれば「もう若くない」領域に突入してきた。槙野の落ち着き払ったプレーは、間違いなく浦和を10年ぶりのアジア王者に導くための大きな力になるはずだ。
【了】
轡田哲朗●文 text by Tetsuro Kutsuwada
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images
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