元浦和エースFWが語るクラブ最大の“栄光の瞬間” 「サポーターを絶対に喜ばせたいと」
決勝前夜、ベッドで得た予感とは?
この時は、浦和サポーターの陣取る北側のゴールでPK戦が行われた。南スタンドのサポーターもPK戦を前に大旗を持って北スタンドに駆け付けて集結し、相手のキッカーの集中力を削ごうと働きかけ、浦和はこのPK戦を制して決勝に進んだ。
そして、決勝でセパハン(イラン)と対戦。初戦のアウェーゲームは1-1の引き分けだったが、永井は「本当にまずい負け方をしない限り、ホームでは絶対に勝てると信じていました。もし勝てれば素晴らしかったですけど、ホームで成し遂げられるという自信があったからこそ、1-1は悪くないと感じましたね」と振り返っている。そして、タイトルを決める一戦は11月14日の「埼玉県民の日」の埼スタに持ち越された。
永井には、ある予感があったという。
「前日にベッドに入った時に、明日はゴールを決められるというクリアなイメージが湧いてきたんです。初戦でポストに当たったシュートがあったんですけど、このゲームではゴールできると。その自信は本当にプラスでした」
その言葉の通りに、永井の右足が浦和をアジア王者に導くゴールを生み出した。前半22分、MFロブソン・ポンテが中盤から出したパスは、相手選手にあたって裏に抜け出した永井のところへ。ペナルティーエリアに入るかどうかのところから振り抜かれた一撃は、相手GKの頭上を破ってゴールに突き刺さった。