ハリル初陣白星 独自色打ち出すも試合を決めたのは岡崎、本田弾

試合を決めた主力3人

 優勢に試合を進めたが、試合は動かず。後半11分、ハリルホジッチ監督が動く。ウオーミングアップしていた香川と本田を呼び寄せると、ベンチ前で激しいジェスチャーで指示を与えた。
 後半14分、永井と清武に代えて、ダブルエースを同時投入すると満員のスタンドは大きく湧いた。その3分後に右サイドで本田と香川が細かい連係からサイドから打開を図ったが、香川がボールをロストして相手のゴールキックとなった。
 後半21分、バイタルエリアでボールを受けた香川が素早く反転し、本田に展開。このクロスは相手DFにクリアされてしま う。さらに、これで獲得したCKを本田が上げると、吉田がダイビングヘッド。ゴールネットを揺らしたが、主審は直前のプレーで日本のファウルを取ってゴールは幻に。
 後半22分、山口の縦パスを藤春が絶妙なワンタッチパス。しかし、ボールを受けた川又は絶好機でシュートをミスしてしまう。指揮官はぶぜんとした表情でそれを見守った。
 このこう着状態を打開すべく再びベンチが動く。前半27分、好機を演出してきた武藤と、決定機を外していた川又を下げると、G大阪FW宇佐美貴史と岡崎を同時投入した。勝負に強いこだわりを見せる指揮官は次々にアタッカーをピッチへと送り出した。
 後半30分には本田の右CKから吉田が再びヘッド。シュートは大きく枠を外したが、セットプレーでの強 さをアピールした。
 その1分後、宇佐美が見せ場を作る。ペナルティーボックスでボールを受けると仕掛けながら、本田に完璧なヒールパスで崩しのアイデアを見せつけた。
 後半33分、途中出場の3人が勝負を決める。岡崎のパスを受けた香川がドリブルし、左サイドを走り込んだ本田にパスを通す。本田が左足でクロスを上げると、逆サイドから走り込んだ岡崎がヘディングシュートで待望の先制点を挙げた。自身代表90試合目で42ゴール目。この得点を見届けた指揮官は、両手を大きく上げて喜びを示した。
 後半38分には岡崎を経由し、エリア内で香川がクロス。これがゴール前でこぼれると、フリーの本田が滑り込みながら左足シュート。追加点を挙げた。新監督の初陣を飾った日本代表は、 31日に東京スタジアムでウズベキスタン戦を迎える。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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