男泣きのブッフォン、その胸中は? 「唯一にして最大の後悔」「悪いことをすれば罰を受ける」
「予選に参加したすべての選手にも責任がある」
「我々がスウェーデンを過小評価したことはなかった。1点を取り返すのは精神的にも、肉体的にも常に厳しいことだ。エネルギーが足りず、あるいはゴールを取るための明確さが足りなかった。彼らは初戦と同じような戦い方をした。そのゲームの流れは彼らにとって良いもので、我々には悪いものになった。良いことをすれば褒美をもらえ、悪いことをすれば罰を受ける」
それでもブッフォンは「イタリアサッカーの未来は、必ずある。誇りを持ち、強くあり、頑固さと情熱、そして、ここから立ち直る強い気持ちを持つことだ。私は代表を去るが、そこにはドンナルンマやペリンという素晴らしい存在が残っている」とコメント。20年近くに渡って務めた代表GKの後継者たちへのメッセージを残し、改めて代表引退を明言した。
「私を支えてくれた全ての人たちに感謝をしたい。キエッリーニ、バルザーリ、ボヌッチ、デ・ロッシ……。ヴェントゥーラ(監督)が全ての元凶ではない。サッカーはグループで勝ち、グループで負ける。ともに泣き、ともに痛みを感じ、良いことも悪いこともともに受け止める。監督だけでなく、この予選に参加したすべての選手にも責任があるんだ」
ブッフォンの代表デビューは、奇しくもイタリアが前回プレーオフの末に出場権を勝ち獲った1998年フランス大会の予選プレーオフだった。イタリア代表は、14大会連続のワールドカップ出場が途絶え、60年ぶりの予選敗退を味わっている。そして、世界最高のGKと呼ばれ、鉄壁のイタリアを象徴する守護神ブッフォンもまた、そのキャリアの歴史に一つのピリオドを打つことになった。
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フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images