「やり直せるなら…」 中村俊輔がキャリア回想で本音「若い時にスペインへ行きたかった」
スペインとイタリアの決定的な違いとは?
30歳を超えてからのスペイン移籍は「少し遅かった」と振り返る中村だが、スペインにこだわる理由はどこにあるのか。イタリア、スコットランドも経験した男は、決定的な違いを指摘する。
「お国柄によって、トレーニング一つを取っても違うし、攻撃の仕方や勝利の美学も全く違う。エスパニョールに約半年間しかいられなかったけど、スペインはボールをつなぐ意識が強かった。最終ラインから丁寧にボールをつなぎ、ボールをつなぐことやボールを保持することに対してすごくポジティブでしたね」
卓越したテクニックを誇る中村にとって、スペインのサッカー文化は水に合っていたという。では、自身にとって海外初挑戦となったイタリアはどのような印象なのか。スペインとは異なる哲学が根付いていたと明かす。
「イタリアはまた違って、いかに早く相手ゴールへ直結するプレーができるかどうかが大事。スペインのように丁寧なつなぎではなく、とにかくゴールに直結するプレーを重視していました」
中村はイタリアとスペインのサッカー両大国でプレーし、「どのクラブでも、勝利に対する執着心は同じでしたけど、その国のカラーによって考え方やアプローチは全く違う」と肌身で感じた。しかし、「だからこそ…」と力を込めるのだ。
「若い時にスペインに行っていたら、と考えることもあります。実際にスペインでプレーして、自分に合っていると感じていましたからね」