メッシがアルゼンチン代表から予定通りの“早退” チャーター機でバルセロナへ帰還

11日のロシア戦に先発出場後、サンパオリ監督が休養を与える

 アルゼンチン代表は現地時間11日に、モスクワで行われた国際親善試合ロシア戦で1-0の勝利を飾った。この試合にFWリオネル・メッシ(バルセロナ)は先発出場したが、試合後にはチャーター機でバルセロナに“早退”する特別待遇ぶりだったと、スペイン紙「ムンド・デポルティーボ」などが報じている。

 来年のロシア・ワールドカップ(W杯)ホスト国との一戦でメッシはキャプテンを務め、試合は後半41分に交通事故から戦列復帰したFWセルヒオ・アグエロ(マンチェスター・シティ)の決勝点で勝利を手にした。しかしこの日の驚きはピッチでのプレー以上に、試合終了後のメッシの“クイックネス”だった。

 同紙の記事によると、メッシは試合終了直後に父親のホルヘさんとともに空港に直行。手配されたチャーター機で機上の人となると、あっという間にバルセロナのエル・プラット空港に到着していたという。アルゼンチンは今回のAマッチウィークでロシア、ナイジェリアと対戦するが、ナイジェリア戦には出場しないことになる。

 この措置は、代表チームを率いるホルヘ・サンパオリ監督も承知の上だった。「マルカ」紙によると、サンパオリ監督はかねてよりメッシがバルサ、アルゼンチン代表のどちらでも試合に出ずっぱりである状況を懸念。極寒のロシアということもあり負傷のリスクを鑑みて、今回の11月シリーズではロシア戦のみの出場で、その後は休養させることを明言していた。

 とはいえチャーター機で文字通り“とんぼ返り”するあたり、世界ナンバーワンプレーヤーの名に相応しい、異例の厚遇ぶりと言える。

 またアルゼンチン代表は、メッシ抜きだと成績が芳しくないという致命的な課題を抱えている。メッシにリフレッシュ期間を与えつつも、エース抜きで戦うことで今度こそ“メッシ依存”脱却の契機にする――。サンパオリ監督の目論見に、他の選手たちは応えられるだろうか。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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