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あの時VAR判定があったら… 英メディア特集「W杯の歴史が変わっていた5つの事例」
“神の手”は本人も明らかな誤審だと認める
4つ目は、2002年日韓大会でのスペインの悲劇から「フェルナンド・モリエンテスの認められなかったゴール」が選ばれた。
準々決勝の韓国戦、延長前半に右サイドを駆け上がったMFホアキン・サンチェスのクロスからモリエンテスがヘディングを決めたが、クロスの前にラインを割っていたと判定され、ゴールは認められなかった。この試合では他にもDFイバン・エルゲラのシュートが直前のファウルで取り消されるなど、スペインは判定に泣いた。日韓W杯の判定については、のちに「スキャンダル」と報じられるなど大きな議論を巻き起こしている。
最後の5つ目は、やはり「ディエゴ・マラドーナの“神の手”ゴール」だ。1986年のメキシコ大会で生まれたこのゴールは、明らかな誤審であることをマラドーナ本人も認めながら、今なお伝説として語り継がれている。
ドリブルで中央突破したマラドーナは、味方にパスを預けてゴール前へ進撃。相手DFのクリアが浮き球になってゴール前に上がると、マラドーナはGKとの競り合いを頭ではなく“神の左手”で制した。このゴールの後にあの有名な“5人抜きゴール”も生まれている。この時代にVARが存在していたとしたら、“神の手”は存在せず、これほどまでに人々の記憶に残ることはなかっただろう。
【了】
フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images