日本とブラジルの一戦で起きた「VAR判定」を検証 W杯へ向けて選手に求められる慎重さ
ネイマール警告の場面での使用は“レアケース”
そして、後半10分にもVARが使用された。次に対象となったのはブラジル代表のネイマール。試合中に何度もマッチアップを繰り広げたDF酒井宏樹(マルセイユ)ともつれ合った際に、手で相手の頭部を叩いた。
主審が直接レッドカードの可能性があると判断した上で、それがイエローカードかレッドカードのどちらが適当であるか明確でないレアケースにおいては、VARの使用が認められている。この場面で主審は、ネイマールのプレーが一発退場の可能性があったために映像確認が行われ、結果的にイエローカードが適当と判定された。
主審が映像を確認している間にスタジアムは騒然としていたが、ネイマールにはイエローカードが提示された。この判定に、スタンドからブーイングが飛ばされていた。
選手や監督からは不評のVARだが、FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長は来年のロシアW杯でも導入を明言している。吉田がPKを取られた場面に象徴されるように、軽率に手を使ったプレーなどは大きな代償を支払うことになる。選手たちは今後、VARの下でプレーする意識を強く持つ必要がありそうだ。
【了】
フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images
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