マンチェスター・ユナイテッドのルイス・ファン・ハール監督は、22日のリバプール戦後、途中出場で1アシストを記録したMFアンヘル・ディ・マリアのパフォーマンスに激怒して強く責(しっせき)した。この衝突によってディ・マリアに今季終了後の移籍の可能性が浮上している。地元紙「マンチェスター・イブニング・ニュース」が「マンチェスター・ユナイテッドのファン・ハール監督とディ・マリアがアンフィールドでけんか」という見出しで報じた。 ディ・マリアは、リバプールとのUEFAチャンピオンズリーグ出場権を巡る攻防戦で勝利した高揚感にチ ームが包まれる中、指揮官から強い叱責を浴びたという。 「ファン・ハールは後半途中出場のディ・マリアのパフォーマンスに不満で、アルゼンチン人に説教した」と記事で舞台裏を明かした上で、「ディ・マリアのマンチェスター・ユナイテッドでの未来は疑問に突入した」と伝えた。 MFアシュリー・ヤングと交代で途中出場したディ・マリアは後半14分、浮き球のパスでMFフアン・マタの芸術的なボレー弾をアシスト。さらに、後半ロスタイムにはMFダレイ・ブリントのPKを呼び込むパスも供給した。 だが、一方でドリブル突破を仕掛けてボールロストするシーンも目立った。それがポゼッションに強烈なこだわりを見せるオランダ人指揮官の逆鱗(げきりん)に触れたのだろう。ワールドク ラスの名手に対する説教に発展したという。 指揮官も試合後、「我々はボールを保持しながら試合を進めていた。不必要なボールロストは良くない」と語っていた。 フランスの強豪パリ・サンジェルマンが獲得に乗り出す一方、自身も移籍に傾いていると地元メディアから報じられている。今季開幕前に英国史上最高額の移籍金6000万ポンド(108億円)でレアル・マドリードから加入した。大きな期待を背負う男は、移籍わずか1年足らずで、オールドトラッフォードを去ってしまうのだろうか。 【了】 サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images