C大阪“主将”柿谷、悲願の初戴冠への歓喜と悔しさ 「最後までみんなと戦いたかった」

2トップで先発し守備的な任務も全う 後半39分にピッチを退く

 セレッソで長年育ってきた“天才”が味わった初タイトルの味は、甘美ながら少々苦さが混じったものだったようだ。ルヴァンカップ決勝、セレッソ大阪は2-0で川崎フロンターレに勝利。FW柿谷曜一朗は栄冠に喜ぶと同時に、最後までピッチにいられなかった自分への悔しさもにじませた。

 埼玉スタジアムで迎えた大一番。キャプテンマークを巻いた柿谷は、日本代表FW杉本健勇とともに2トップでキックオフを迎えた。その相棒である杉本が開始47秒でゴールを挙げて以降、C大阪は「川崎の選手の気持ちを強く感じた」と話す通り、受けに回る時間が長くなった。

 柿谷自身も守備に回る場面が増えたが、それでも「2点目、3点目を取る。隙があったら狙いに行く」と局面を打開しようとした。前半13分には巧みなダブルタッチからフィニッシュまで持ち込み、自らにマークが集まったと見るや冷静なサイドチェンジでリズムを変えようと創意工夫を凝らした。

 最後まで集中力を切らさなかったチームの戦いぶりについては、「90分間苦しい展開だったけど、DF陣がよく頑張ってくれました」とキャプテンとしての言葉を口にした。ただそれと同時に、柿谷曜一朗という“個人”としては別の思いもあった。

 

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