ハリルJ落選の香川は“本来の姿”にないのか? CLの試合データに表れた躍動感
チームトップの「キーパス」成功数を記録
データ分析会社「InStat」社が集計している試合データによれば、この試合での香川のパス成功率は91%(64本中58本成功)。ドルトムントが圧倒的にボールを支配していたため、これ自体は特筆すべき数字ではないものの、相手ゴールに迫るパスでは際立った数値を残している。
シュートチャンスに直結する「キーパス」は、チームトップとなる6本中5本を成功。ゲレイロへのアシストを筆頭に、ゲッツェ、MFマクシミリアン・フィリップ、MFクリスティアン・プリシッチ、FWピエール=エメリク・オーバメヤンの5人へ、まんべんなく決定的なパスを配球した。
香川とともに左インサイドハーフで先発フル出場したゲッツェも、同じくパス成功率91%(76本中69本成功)を記録。ペナルティーエリア内へのパスに限れば、チームトップとなる13本中9本を成功させるなど存在感を示した。しかし、ファイナルサード(ピッチを横に3分割した時に最も相手ゴールに近いエリア)へ送ったパスの成功数で見ると、ここでも香川が34本(39本中)でゲッツェの30本(37本中)を上回っている。
惜しむらくは、多くのチャンスが得点に結びつかなかったことだ。香川はパスだけでなく、オーバメヤンと並んで最多タイの5本のシュートを放ったが全て枠外。前半には小柄な香川にしては珍しくクロスに飛び込んでのヘディングシュート、後半にはフリーでミドルシュートを放つ場面があったが、ゴールが遠かった。