衝撃の結末 38秒で退場のジェラードが試合後のインタビューに応じた理由

クラブとサポーターに謝罪

 リバプールのMFスティーブン・ジェラードは、アンフィールドで行われた「ナショナル・ダービー」で出場時間わずか38秒でピッチを去った。その試合後、謝罪の意を示したと、英国営放送「BBC」などが報じた。
 リバプールは22日、プレミアリーグ第30節でマンチェスター・ユナイテッドと対戦し、1-2で敗れた。
 トップ4争いの命運を分ける大一番で、リバプールのレジェンドが大失態を犯すこととなった。後半開始から途中投入されたジェラードだったが、相手MFアンデル・エレーラへの報復行為により、出場時間たったの38秒で退場を命じられた。
「すべてを受 け入れる必要がある。ジャッジは正しかった。すべての責任は僕にある」
 ジェラードは主審の判定が正当であったことを認めた。また、退場の瞬間は、感情の高ぶりから生じてしまった失態であると振り返った。
「なぜあのような過ちを犯したのか、自分でもわからないんだ。おそらく最初のタックルにリアクションしてしまったんだ」
 そして、キャプテンは最後に、クラブとサポーターに向けて謝罪の弁を述べていた。
「これ以上のことを話すべきではない。僕はドレッシングルーム、そしてサポーターに謝罪することが、試合後のインタビューを受けている理由だ」
◇「彼はチームを助けたいと望んでいた」
 ブレンダン・ロジャース監督は、クラブの公式サイトで、ジェ ラードを擁護した。
「スティーブンは前半の我々を見てイライラしていたのだと思う。タックルへの姿勢を欠いていたからだ。彼はチームを助けたいと望んでいた。私は彼を非難することはできない」
 ジェラードは昨季終盤のチェルシー戦でも、自陣でスリップしてボールを奪われると、相手FWデンバ・バにゴールを決められていた。それまで首位を走っていたが、リバプールはその敗戦によってマンチェスター・シティに劇的な逆転優勝を許している。そして、今季はトップ4争いの正念場での歴史的な退場劇により、チームを敗戦に追い込んでしまった。
 自身にとってラストとなる「ナショナル・ダービー」の試合終了のホイッスルを聴くことはかなわなかった。うつむいてピッチを去るジェ ラードの背中が、数々の激闘を演じたナショナル・ダービーでの最後の姿となった。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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