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ACL浦和戦を控える厳格なイスラム国家サウジアラビア 来年から女性の観戦を解禁へ
ムハンマド皇太子による規制緩和 リヤド、ジッダ、ダンマームの3会場で許可
老若男女問わず、世界各国の人気スポーツとして君臨しているサッカー。ただ現時点でスタジアムが“女人禁制”となっている国が、9月のロシア・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選で日本代表が試合を行い、11月18日にはAFCチャンピオンズリーグ決勝で浦和が乗り込むサウジアラビアだ。現時点では基本的に女性の観戦が認められていないが、スペイン紙「AS」は2018年からその規制を解除する方向で動いていると報じている。
サウジアラビアはイスラム教の戒律が特に厳格なことで知られており、これまで自動車の運転や裁判官など様々な面で女性の社会進出が阻まれてきた。またアラブ諸国ではパスポート取得、結婚と離婚についても男性の許可が必要とされているほどだ。
そうした流れを変革しようとしているのがムハンマド皇太子で、グローバル化するなかでさらなる経済成長を果たすため、女性への権利を拡大する方針に転換。自動車免許の取得などとともに、スタジアムでのサッカー観戦も認められることになる。
記事によるとリヤド、ジッダ、ダンマームの3都市にある総合スポーツスタジアムに入場できるようになると発信する一方で、スタジアム内に“女性専用スペース”を作るのか、それとも男性と隣り合って座るのは独身女性、もしくは家族とともにいる女性に限られるのかといった詳細については、まだ決まっていないのだという。
ムハンマド皇太子と言えば、ロシアW杯出場権が懸かった9月5日の日本戦でスタジアムのチケットを“まとめ買い”し、観客を無料で招待するという大盤振る舞いを見せたばかりで、革新派として知られている人物。サウジアラビアでのアウェーマッチと言えば男性の野太い歓声の中で行われるイメージが強いが、来年以降はその独特のムードが変わってくるのかもしれない。
【了】
フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images