帰還した湘南の守護神、“二度目のJ1昇格”に涙 「危機感しかなかった」
昇格決めた岡山戦でもビッグセーブ連発のGK秋元 “有言実行”のJ1昇格を果たす
一度、二度、三度――いったい幾度、決定的なシュートを止めただろう。29日に行われたJ2第39節、ホームにファジアーノ岡山を迎えた一戦で、湘南ベルマーレのGK秋元陽太はその鋭い反応を披露し続けた。後半41分に唯一喫した失点も、一度は弾きながらこぼれ球を詰められたもの。「今日は秋元くんが素晴らしかったと思います」と岡山の長澤徹監督も称えるほどの活躍で、勝ち点奪取と優勝に貢献した。
2014年から2シーズンを湘南で過ごし、J1昇格とJ1残留に大きく貢献した。FC東京でプレーした昨季を経て、湘南から再び届いたオファーに応え、今季ライトグリーンのユニフォームに袖を通した。
「去年まったくチームに貢献できなかった僕に早くから声をかけてくれた。本当にうれしかったですし、湘南をJ1に上げたい、結果で恩返ししたいという想いはすごく強い」
背番号1を纏い、副将も託された。年齢的にも30歳を迎える今季の責任感は、14年からの2シーズンとは明らかに異なっていた。
だが、チームの道のりは険しかった。開幕間もない3月に主将の高山薫と、盟友の藤田征也が怪我で離脱した。そして秋元自身も第7節東京ヴェルディ戦で右手小指を骨折してしまう。