ACミランの日本代表FW本田圭佑は、21日の本拠地カリアリ戦で2試合連続先発したが、後半25分に途中交代となった。出場したリーグ戦では、16試合連続でノーゴール、ノーアシストが続いている。地元テレビ局「7ゴールドTV」のパオロ・ヴィンチ記者は3-1でミランが勝利した試合で、本田に平均点の「5.5」を与えた。その一方で、ミランの番記者が最も評価したのはプレーではなく、激怒するサポーターへの対応だった。 「あまり良い試合だったとは言えない。ミランは何とか勝てた試合だった。試合開始直後は足が震えていた。何かに怯えていたね。素晴らしいメネズのゴールの後 、よう やくブロックが解けた」 4試合ぶりの勝利を手にしたチームは、前半21分のFWジェレミー・メネズの強烈なシュートで先制するまで、精神的に不安定な状況だったと指摘した。 「本田は先発だった。今日は4-3-3の右FWとしてプレーした。チームが開始直後の悪い時間帯に、本田はいくつか良いプレーを見せた。だが、その後、かなり調子が落ちた。とてもじゃないが、最高のプレーとは言えない。守備から攻撃へのカウンターの場面では特に正確さを欠いていた。本田は相手のマークを抜くことが難しいようだ。本田はもっと成長しなければならない」 右ウイングだが、目の前の相手を抜くことができず、局面は打開できなかった。FKでのキックミスやボールロストも散見された。サポーターが観 戦ボイコットを訴えた影響でゴール裏がガラガラだったが、16試合連続で不発の背番号「10」には交代時に大きなブーイングが浴びせられた。 ヴィンチ記者はサポーターから標的にされたのは本田だけではないと語っている。 「エッシェンにもブーイングがあったし、本田よりもデストロへのブーイングが多かった。それに本田はサポーターに向かって拍手をしていた。ジェントルマンのように」 同氏は、スタンドからの嵐のような罵声にも拍手で応じた本田のジェスチャーを、この日のプレーよりも評価していた。 【了】 サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images