トットナムのFWハリー・ケインのイングランド代表選出を巡ってイングランドサッカー協会(FA)とクラブが綱引きが始まっているという。英地元紙「デイリー・エクスプレス」が報じた。 FAは19日、EURO2016予選リトアニア戦と、国際親善試合のイタリア戦に臨む代表メンバーを発表した。今季公式戦26得点を決め、絶好調を維持するケインが初招集されて話題を集めた。 しかし、ケインを巡っては、FAとクラブであつれきが生じているようだ。 ケインは、イングランド代表の次期エース候補としての期待が寄せられている。その一方で、イングランドU-21代表 としても6月から開催されるU-21欧州選手権に出場予定だ。それまでU-21代表に継続して招集されていたケインは、A代表と、U-21代表を掛け持つ要望を受けているという。 それに異議を唱えたのがトットナム。リーグ戦も終盤となり、トップ4争いも佳境を迎えている。現在6位に位置しているトットナムにとっては正念場となる。 クラブ側は、代表期間中を今季フル稼働のケインの休養にあてようとしていた。だが、このままでは、一切の休養期間を設けられないことに強い不満を示している。 FA側もケインの起用を控える予定はなく、トットナムとの間に緊張感を走らせているという。 トットナムと、イングランド代表は今後、重要な期間を迎える。ケインはその両者の板挟み状態となっ てしまうかもしれない。 【了】 サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images