“07年V戦士”闘莉王、浦和のACL仕様の戦術を称賛 「優勝の可能性は高い」

10年ぶりの決勝進出を決めた準決勝の上海戦を分析 「レッズは本当にいい試合をした」

 浦和レッズは18日のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)準決勝第2戦、上海上港(中国)との一戦で、前半11分に生まれたFWラファエル・シルバのゴールを守りきり1-0と勝利。2戦合計2-1で、10年ぶり2度目となるACL決勝進出を決めた。前回の2007年シーズンにACL決勝の舞台を経験し、アジア制覇の立役者となった一人が、元日本代表DF田中マルクス闘莉王(京都サンガF.C.)だ。今季J2でゴールを量産する“超攻撃的DF”は、粘り強い守備で上海上港を破った古巣の戦いぶりを称賛。クラブ史上2度目となる優勝に向けて、エールを送っている。

 2007年シーズンのACL決勝でイランのセパハンを撃破し、アジアの頂点に上り詰めた浦和はまさに黄金時代を謳歌していた。現在のチームでキャプテンを務める阿部勇樹をはじめ、長谷部誠(フランクフルト)、田中達也(アルビレックス新潟)、鈴木啓太ら当時の日本代表が勢揃いし、ポンテやワシントンという強力な助っ人も在籍。天才司令塔の小野伸二(北海道コンサドーレ札幌)ですらベンチを温めたチームの最終ラインに君臨したのが、闘莉王だった。

 14日の本拠地ロアッソ熊本戦ではヘディングで決勝点をマークし、J1、J2通算でDF史上初の100ゴールを記録した闘将は、浦和のACL準決勝の戦いぶりについて「勝って良かった。レッズは本当にいい試合をしたと思う。先日の日本代表のオーストラリア戦のような感じだった。相手にあえてボールを持たせる。そして、カウンターを狙う。みんなハードワークした。勝つには、あのやり方しかなかったかもしれないね」と語った。

 最前線で1トップを務めるFW興梠慎三から最終ラインまでハードにプレッシングを続け、陣形をコンパクトに保つ。1対1の局面で粘り強さを失わず、カウンターで相手を脅かす。その戦いぶりは評価に値すると、闘莉王は古巣を讃えている。

 

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