「W杯予選で散った11人」を海外紙選定 ワールドクラスの名手が来夏”傍観者”に…
ベイルやオーバメンでもW杯は遠く…
ここ10年間で世界最強のウインガーとして知られたオランダ代表FWアリエン・ロッベン(バイエルン)も、代表キャリアの集大成だったはずの今予選で涙を呑んだ。激戦区のグループAにあってオランダは不調に陥り、フランス、スウェーデンに次ぐ3位。最終節のスウェーデン戦で意地の2ゴールを奪ったが、試合後に代表引退を発表した。
ロッベンは試合に出られただけ恵まれていたかもしれない。W杯を懸けた大一番を怪我で欠場したのは、ウェールズ代表FWギャレス・ベイル(レアル・マドリード)だ。エース不在でラスト2試合を戦った2016年欧州選手権4強チームは、最終節のアイルランドとの直接対決に0-1で敗れてグループD3位となった。
ボスニア・ヘルツェゴビナ代表のFWエディン・ジェコとMFミラレム・ピアニッチ、アルメニア代表MFヘンリク・ムヒタリアンは、欧州中堅国が母国である難しさを味わった。前者はグループH3位、後者はグループE5位。それぞれローマ、ユベントス、マンチェスター・ユナイテッドの主力としてプレーする選手でも、W杯は遠かった。
アフリカでも、日本代表で活躍する選手のチームメイトが出場権を手にできなかった。MF香川真司とドルトムントで同僚のガボン代表FWピエール=エメリク・オーバメヤン、FW岡崎慎司とレスターでともに戦うアルジェリア代表MFリヤド・マフレズも出場権獲得となる各グループ1位の可能性が消えている。
欧州各国リーグで毎週のように活躍する選手たち。そんな彼らがロシアW杯では“傍観者”になる――各大陸予選が非常に厳しいものであることを象徴している。
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フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images