ハリルJの中盤で修正力を示せなかった遠藤 失点招いた「下がり過ぎた」ポジショニング

長谷部との差を見せつけられる格好に…

「自分がもう少し高い位置を取っていれば、縦パスに対してプレスバックしながらボールを奪えたと思うんですけど、下がり過ぎていた分、自分の前のところを使われて遅れてしまった。そこで自分が奪い切らなくてはいけなかった」

 小林も「1失点目は無理に食いついて、後ろのスペースを使われた。無駄な動きをしてしまった」と振り返ったが、3人の中盤が間延びすると敵陣深くからの攻撃であっても危険な形を招くという、典型的な例になった。その3枚の中央に入っていたのが遠藤だけに、個の守備力だけでなく、ゲームの中での修正力を発揮することも求められていたはずだ。

 遠藤が務めたアンカーは、今回は招集外となっているものの、チーム内で絶対的な信頼を得ている主将のMF長谷部誠(フランクフルト)が定位置をつかんでいるポジション。それだけに周囲への影響力や修正力という点でも、差を見せつけられる結果になったと言えるのかもしれない。

【了】

轡田哲朗●文 text by Tetsuro Kutsuwada

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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