順位変動で見るW杯南米予選「最終節のドラマ」 アルゼンチン歓喜、チリ悲劇の陰で悔やむのは…

目まぐるしく“W杯出場権”が入れ替わった90分 崖っぷちから生還したアルゼンチン

 開始早々に絶望の淵に立たされたアルゼンチンがリオネル・メッシに救われ、最後に涙を呑んだのはチリのアレクシス・サンチェス――。最終節を前に首位のブラジルのみしかロシア・ワールドカップ(W杯)出場権を獲得してなかった南米予選は、最終的にウルグアイ、アルゼンチン、コロンビアが出場権を獲得。5位ペルーがオセアニア地区を勝ち抜いたニュージーランドとの大陸間プレーオフに回った。得点が入るごとに順位が目まぐるしく変わった、激動の「最終節90分間」をまとめた。

 まず最終節の全対戦カードと、試合開始前のW杯出場権をかけた6カ国の順位表はこのようになっていた。

[最終節の対戦カード]
ウルグアイ vs ボリビア
エクアドル vs アルゼンチン
パラグアイ vs ベネズエラ
ブラジル vs チリ
ペルー vs コロンビア

[W杯出場権をかけた2~7位の順位]
2位 ウルグアイ(28)
3位 チリ(26)
4位 コロンビア(26)※得点差
5位 ペルー(25)
6位 アルゼンチン(25)※得点差
7位 パラグアイ(24)

 同時刻キックオフでの一戦、最も早く試合が動いたのはエクアドル対アルゼンチンだった。アルゼンチンの最終ラインがロングボールの処理にもたつき、開始1分と経たずにいきなり失点。順位こそ変わらないものの、「このままいけば」の順位表で見た時、7位パラグアイと勝ち点で並ぶ大ピンチに陥った。

 しかし前半11分、18分と立て続けにメッシがゴールを挙げ、アルゼンチンが逆転に成功。そしてウルグアイ対ボリビアではウルグアイが先制を許したものの、前半終了間際にカバーニらのゴールによって2-1と逆転。前半終了時の順位表は以下の通りとなった。

2位 ウルグアイ(31)
3位 アルゼンチン(28)
4位 チリ(27)
5位 コロンビア(27)※得点差
6位 ペルー(26)
7位 パラグアイ(25)

 ウルグアイがほぼ“当確”となったわけだが、後半に入るとさらに順位が二転三転する。

 

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