ハリルJ、W杯予選敗退のハイチに苦戦 逆転許すも…終盤に香川が劇的同点弾で3-3ドロー
後半の悔やまれるワンプレーから日本失点
後半に入り、日本は一瞬のスキから同点ゴールを許した。同8分、相手右サイドの低い位置で車屋がファウルして与えたFKの間に、MF小林祐希(ヘーレンフェーン)が腰を痛めてプレーがストップ。小林が起き上がったところでハイチは素早くFKを縦につなぎ、走り込んだDFアルキュスがグラウンダーで中央に入れたボールをFWナゾンに蹴り込まれて2-2の同点とされた。直後に小林に代えてMF井手口陽介(ガンバ大阪)が投入されたが、悔やまれるワンプレーとなった。
ハリル監督は同14分、先制ゴールの倉田に代えてMF香川を投入し、続く同19分には杉本に代えてFW大迫勇也(ケルン)をピッチへ。このゲームの勝利にこだわる姿勢を見せた。
なかなかハイチのゴール前に切り込んでいけない日本は逆に同33分、左45度付近でボールを持ったFWナゾンに、ファーサイドに巻いて落とす芸術的なミドルシュートを決められて2-3と逆転されてしまう。同35分にはFWナゾンに昌子が抜き去られ、あわやハットトリックというシュートを許したが、GK東口順昭(G大阪)が意地のセーブを披露。ハリル監督は直後に最後の交代カードでFW乾貴士(エイバル)に代えてFW武藤嘉紀(マインツ)を送り込んだ。
敗色濃厚となった試合終了間際、日本は原口から車屋へのパスで左サイドを切り崩すと、中央へのグラウンダーのボールがファーサイドまで流れたところに攻撃参加したDF酒井高徳が左足シュート。それを最初のクロスに飛び込んでゴール前に倒れていた香川が寝たまま足でコースを変えてゴールへ流し込み、土壇場で同点に追いついて3-3で引き分けた。
日本は前半からオーバーペースで入った感があるにせよ、2点リードから1度は逆転を許す拙い試合運びとなった。しかし、最後に背番号10が意地を見せる形で何とか引き分けに持ち込んだ。
【了】
フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images