「我が日本に勝ったじゃないか」 ハリルがW杯出場を目指す祖国に魂のエール

「プレッシャーもポジティブな作用を生む」

 司令塔で世界的なFKの名手であるユベントスのピャニッチは、右足ハムストリングの肉離れで全治3週間。MFエデン・アザール(チェルシー)、FWロメル・ルカク(マンチェスター・ユナイテッド)ら猛者揃いの強敵ベルギー相手に、大一番でピッチに立つことはできない。しかし、昨年6月のキリンカップでハリルジャパンを破った若手の躍進に期待を込めた。そして、記事ではベルギー戦についても展望している。

「(ベルギーは)欧州最高のクラブで戦う強力なメンバーで構成された危険なチームだ。彼らが我々にイニシアチブを取らせてくれる可能性もある。だが、罠にはまって、守備を疎かにしてはいけない。いかに、戦術的なプレーを続けることができるか、だ。相手の強力な支配力に対して中盤を固めながら、どうウインガーにプレスをかけるか。(監督の)メフメト・バズダレビッチはいかに対応すべきか理解していると信じている。選手は監督の考えをピッチ上で落とし込むことが大事。90分間集中しなければいけない」

 ハリルホジッチ監督は祖国が勝つために抑えるべきポイントを挙げつつ、ピッチ外で打倒ベルギーを果たす上で重要な部分についても触れている。

「ドレッシングルームの雰囲気もとても重要だ。選手は十分にリラックスしなければいけないが、プレッシャーもまたポジティブな作用を生む。フットボールの世界でベルギー戦を戦う。負けたところで、世界の終わりを意味するわけではない。勝利はチームと観衆に活力と勢いをもたらすことは明確だ。選手はこの状況で孤立することも重要だ。外的な影響は必要ない。相手だけを考える。勝利に勝利を重ねることで突破できると願うために、それも重要だ」

 2014年ブラジル大会に続き、2大会連続のW杯出場を目指すボスニア・ヘルツェゴビナ代表。ハリルホジッチ監督は祖国にエールを送りながらも、11月の親善試合で対戦するベルギー戦に向けてイメージを膨らませているのかもしれない。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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