“リンクマン”小林が示した可能性 「ボールを受けたがる選手が少ない」なか出色の輝き

チームメイトからさらに信頼を得られれば…

 惜しむらくは、シンプルに小林に預ければ前方がオープンで、次のプレーが選択しやすい場面でも、ボールを預けてもらえない場面が目立ったことだ。小林本人は「まあ、もらいたい時も(ボールが)来ないというのは普段からあること。仕方がないのでリズムを作ろうと意識して入っていたので最低限はできたと思います」と話したが、よりチームメイトからの信頼感を得て、プレーを理解してもらえればより大きな存在感を示せるはずだ。

 オランダでプレーする小林は、「ビハインド・ザ・ボール」という、味方の攻撃時にボールより後方に位置してカウンターに備えるバランスを取りつつ、前方の視野を確保しておいてボールを配っていくプレーに長けている。スタメン起用のチャンスをつかみ、さらに味方選手からボールを預かる機会を増やすことができれば、日本の攻撃は小林経由でスタートするという強い印象を植えつけることも可能なはずだ。

【了】

轡田哲朗●文 text by Tetsuro Kutsuwada

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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