“リンクマン”小林が示した可能性 「ボールを受けたがる選手が少ない」なか出色の輝き
NZ戦で途中出場からリズム 「周りの選手がフリーになってくれればいいかなと」
日本代表MF小林祐希(ヘーレンフェーン)は、6日の国際親善試合ニュージーランド戦で後半15分からMF香川真司(ドルトムント)に代わって出場。ゴールやアシストはなかったが、中盤での存在感は出色だった。
香川は4-2-3-1のトップ下を務めていたが、小林が投入された時点で中盤はアンカーに山口蛍(C大阪)を置き、井手口陽介(G大阪)と小林がインサイドハーフに並ぶ形に変化した。交代の時点で「ボールを受けたがる選手が少ないと思っていたので、そこで触ってリズムを作って、周りの選手がフリーになってくれればいいかなと思っていました」と振り返った小林は、上手く相手の守備組織の中で“浮いて”ボールを引き出し、それを前線のアタッカーにスムーズにつなげた。リンクマンとしては申し分のない動きだったと言える。
そして後半40分には、左サイドの深くまで入り込んだMF乾貴士(エイバル)から、バックパスのような落としのボールを受けると左足でダイレクトシュート。惜しくもGKの守備範囲内に飛んでしまった。小林も「まあ、決めたかったなと」とチャンスを逃したことへの悔しさは話したが、「ただ、そこにいるというか、ペナの中に入っていったのは良かったと思っている」と前向きに捉えている。
約30分間のプレータイムだったが、これまでの日本代表のゲームでは最も効果的にゲームに関与していたと言っても良いだろう。直前の時間帯で同点に追いつかれて相手にペースを握られていた日本だったが、小林投入によって主導権を取り戻す効果は十分に発揮されていた。
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