日本代表「アピール度チェック」 ロシアW杯に一歩近づいた選手は?
MF:香川が精彩欠く一方、小林が好アピール
■山口蛍(C大阪/→後半45+3分OUT)=◎
ボールへの関与も多く、先制PK奪取につながるシュートのほか、効果的な縦パスもあった。後半にシステムが変わった後、前方で空いている選手をシンプルに生かすパスが多かったのは好印象。前半23分に鋭い前への出足でセカンドボールを拾い、香川の決定的なシュートを導いたプレーは山口の良さが存分に発揮されていた。
■井手口陽介(G大阪/→後半37分OUT)=○
前半は存在感が際立った一方、日本が先制した後にリズムを崩した時間帯にはチームとともに埋没した感があり、ミスもなかったわけではない。だが試合を通じて、A代表の主力としての風格を漂わせた。
■香川真司(ドルトムント/→後半15分OUT)=×
前半に決定機を二度外してしまったことで“悪目立ち”した感は否めない。しかし、前半20分にフリーランニングで抜け出した長友へのパスが弱くなってカットされた場面や、同22分に同じような形で武藤に出したパスが少し後方に逸れ、武藤のスピードを殺してしまったシーンがあるなど、ゴールに近づいた場面で繊細さを欠いた。ハリル監督も「できるだけ高いレベルを取り戻すことが必要」と苦言を呈した。
■小林祐希(ヘーレンフェーン/←後半15分IN)=○
攻守をつなぐリンクマンとして合格点のプレー。本人は「相手が疲れていたから」と謙遜したが、上手く相手の守備組織の中で浮いてフリーになった。良い状態の時にボールを預けてもらえない場面が目立ったが、今後はよりチームメイトの信頼を獲得することで、自身のアピールもしやすくなるという好循環を生みそうだ。
■倉田秋(G大阪/←後半37分IN)=◎
決勝ゴールの得点者になったことはそれだけで特筆すべきこと。流れのなかでの関与はプレー時間が短いために判断しづらいが、サイドからのクロスに対する中央の人数不足があった状況で、ゴール前まで進出していく感覚があることを示した。