ハリル監督の就任会見を振り返る 「オシムさんにはいつか試合を見てほしい」

「何人かの選手は自分に自信を失っている」

――日本での生活が始まるが、日本に対する印象、生活への楽しみは?

「少し日本の文化を知っている。日本のレストランがパリにたくさんあるので少しは分かる。私の家族は、私より寿司が好き。日本のみなさんが口にしているものを食べて慣れていきたい。みなさんの文化、料理をリスペクトしていきたい。そうすることで私の生活もうまくいくのではないか。みなさん、ここに私を紹介してくれた人も、日本は素晴らしいと言ってくれる」

――日本代表が失った自信を取り戻すには?

「まず個人的に、グループとして話をしないといけない。何人かの選手は自分に自信を失っている。2、3年前はその選手はもっといい選手だと思っていた。勇気づけるのが大事。私の仕事の多くは自信をつける、勇気づけ、喜びを持つこと。彼らがすでにいいプレーをしたことを忘れてはいけない。

 そのための経験を私は持っている。彼らは自信がないのかもしれない。個人的な問題を抱えているかもしれない。コーチングなどで選手と話して向上させようと思っている。会話することで建設的な関係を築きたい。選手がもっと努力していけるようにしたい」

――オシムさんはハリルホジッチ氏にとってどういう存在か。日本に来るにあたってもらった言葉は?

「皆さんご存じですが、オシムさんは健康状態がよくない。日本で働いてからということだが、彼とは1年前も会っているし、アルジェリア監督の時にもボスニア代表と試合をした。彼とたくさん話をした。本当に素晴らしい人物だと思う。フットボールに関して素晴らしい仕事をしてきた。

 フットボールだけでなく政治的にも国をサポートしてきた。本当に親友です。彼と、もしくは彼の友人とコンタクトして健康状態はどうか話をすることはあるが、ただ最近はそんなに会えていない。日本の関係者がオシムさんとコンタクトしたのかは私も知らない。ただ彼に言えるのは、いつか日本に来て試合を見てほしい。会長はじめみなさんに彼と試合を見てほしい。おそらく彼は試合を見に来ることに関してはうれしいのではないか。本当にオシムさんは日本が大好きで。たくさんのことを私に話してくれた」

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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