ハリル監督の就任会見を振り返る 「オシムさんにはいつか試合を見てほしい」
「私はフットボールに全てを捧げている」
――これまでザックジャパンなど代表には愛称があった。何と呼べばいいか。
「笑。まだ着いたばかりなので……。日本で過去、何があったかよく分かっていない。私たちはここにきて早く仕事がしたい気持ちでいっぱい。すでに大仁会長、霜田さんは信頼してくれている。代表の監督は街を動かすこともある。ここに来たのはみなさんと仕事したいから。みなさんの助けが必要。私はここに来たが、日本のデリケートな現状より、さらにデリケートなこともあった。グラウンド内外で向上させることもしてきた。
日本には日本代表を大好きなサポーターがいる。何年か前にオシムさんと仕事をしたことも知っている。彼は私にフットボールの情熱を伝えてくれた。日本人がフットボールの情熱を持っていることも知っている。私は幸せだし、何か成し遂げられれば幸せだ。やはりここで1番うれしいことは、誰かに会った時に、ありがとうと言われること。アルジェリアでは日本と比べるわけではないが、代表レベルで結果を出したことや、メダルを取ったことはない。
ブラジルW杯の後に起きたことだが、アルジェリアで会った時、人々は私をリスペクトしてくれた。日本でもそのようなこと起きてほしい。今、アルジェリアに行くと道で会った人も幸せな顔をする.我々はここに来てメダルを届けたいと思うが、責任は私にある」
――母国で紛争があった。その影響や人生の哲学は?
「ボスニアはデリケートな時代を送った。私の妻は2、3日前に日本の歴史の本を買ってくれたので読んだが、日本も難しい時代を送ったことを知った。私も人生で困難な時代があった。戦争の時にそこにいた。戦争で私もケガをした。その中で私はフットボールが大好きになった。フットボールのおかげで人生が素晴らしいものになった。選手、監督としてタイトルを色々取ることができた。
私が集中しているのは日本代表の監督としてよりよい状態にもっていくこと。私は熱意に満ちあふれている。みなさんの国で何かを成し遂げたい。フットボールをしっかりやっている日本に呼んでいただき感謝している。フットボールはマジックのようなもの。フットボールの情熱が色んなものに影響していく。私はフットボールに全てを捧げている」