絶体絶命のオランダ、熾烈な“各組2位”同士の争い 「残り12枠」を争うW杯欧州予選の行方は?
強国オランダは“死の組”で苦戦 スウェーデンと争うも得失点差で不利な状況
ロシア・ワールドカップ(W杯)欧州予選は、10月のインターナショナルマッチウィークに行われるラスト2試合を残すのみとなった。現時点でベルギーの本大会出場が決まっており、全13枠のうち残り12枠を巡る争いは佳境に入っているが、特に各組2位を巡る争いが熱を帯びている。欧州予選は、各組1位が自動的に本大会出場権を獲得し、全9グループの2位のうち上位8カ国がプレーオフに進出。残りの出場4カ国を決定する方式だ。
先日、浦和レッズの元スロベニア代表FWズラタンが自身の経験をもとに「プレーオフにさえ行けば何が起こるか分からない」と話したように、欧州中堅国にとっては同組の第1シード国を負かすこともさることながら、2位を確保することが本大会行きへの切符を争う上で重要なことになる。そのため、6カ国ずつ9つのグループに分かれたなかには、完全な「2強グループ」と化している組もあるが、2位争いが混戦になっているグループが少なくない。
なかでも、今予選でその行方が最も注目されるのが大国オランダとスウェーデンが争うA組だ。フランスが勝ち点17で首位を走るグループとあり、今予選では当初から“死の組”として注目された。残り2試合で2位のスウェーデンが勝ち点16、3位オランダが同13と1試合圏内であり、オランダにとっては最終戦がホームで直接対決というチャンスだが、実は状況が厳しい。
欧州予選でも他地区と同様に、勝ち点が並んだ場合は得失点差が優先される。現在スウェーデンが「+11」、オランダが「+5」と差があるうえに、スウェーデンは次節で5位のルクセンブルクと対戦する。オランダも同日にベラルーシ戦があるが、ともに順当な勝利を収めた場合、ここで得失点差を大きく詰めない限りは、スウェーデンに3点差や4点差の勝利でなければグループ2位にも入れず敗退という結末が待っている。