スペイン代表に影を落とす“独立投票”の混乱 一部ファンがピケに「代表を去れ」と横断幕掲げる
マドリードで練習開始 残り2戦で自力でのW杯出場権獲得に近づくが…
カタルーニャ独立投票の結果は、ロシア・ワールドカップ(W杯)本大会出場が近づくスペイン代表にも暗い影を落としつつある。チームは現地時間2日にW杯欧州予選に向けたトレーニングを開始したが、DFジェラール・ピケ(バルセロナ)に対して「代表チームを去れ」との横断幕が出たという。スペイン紙「マルカ」が報じている。
現在グループGで7勝1分と無敗をキープし、2位イタリアと勝ち点3差をつけているスペイン代表は、6日のホームでのアルバニア戦、10日の敵地イスラエル戦に1勝1分以上の成績を収めれば、自力でW杯出場権をつかみ取れる状況にある。それだけにスペイン国民の注目度は高いが、この日からマドリードでのトレーニング施設で練習を始めたピケには、厳しい視線が降り注いだという。
記事によると、一部のファンが「ピケの野郎、代表チームから去っちまえ」との横断幕を掲げ、グラウンドに足を踏み入れた際には口笛が吹かれるなど異様なムードに包まれたと記されている。ただピケ本人はバルサ所属のDFジョルディ・アルバ、MFセルヒオ・ブスケッツ、そしてかつてのチームメイトだったDFマルク・バルトラ(ドルトムント)やペドロ(チェルシー)と談笑し、ブスケッツ自身も「まあOKだよ」と話したと明かしている。
フレン・ロペテギ監督もピケの件について触れなかったものの、ピケは自身のツイッターで警察当局が投票した人々を抑えつけようとする映像を引用。それを批判するなど、メッセージを発信し続けている。ピケの行動が物議を醸す状況となっているなか、チームは一枚岩となってロシアW杯への道を切り拓くことができるだろうか。
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フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images