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仏1部、柵崩壊でサポーターが落下 負傷者29名、重傷者5名の惨事に地元紙「受け入れられない」
アミアン対リール戦、前半16分のゴールを喜んだリールサポーターを悲劇が襲う
フランス1部リーグアン第8節が現地時間9月30日に行われ、アミアン対リールの一戦でサポーターがピッチに落下する事故が発生。負傷者29名、うち5名は重傷という惨事になり、試合は中止となった。
今季から1部に昇格したアミアンの本拠地スタッド・ド・ラ・リコルヌに激震が走ったのは前半16分だった。リールのMFフォデ・バロ=トゥーレが先制点を決め、敵地に駆け付けたリールサポーターが集まるスタンドに駆け寄った際、興奮したサポーターが身を乗り出すように前方に殺到し、ピッチとスタンドを仕切る柵が崩壊。雪崩のようにピッチに放り出され、中には頭から落下した者や、後ろから倒れて来る人の下敷きになる者もいた。想定外の事態に、試合は中止となっている。
フランス紙「レキップ」電子版は、「事件の写真」と見出しを打って決定的瞬間を掲載した。リールサポーター100人以上がゴールにエキサイトして前方に集結。最前列には後ろから乗りかかられて驚きや悶絶するような表情を浮かべている人がおり、大きな圧力がかかったことがうかがえる。
「レキップ」紙は、一夜明けた紙面の第1面で「受け入れられない」と特集。フランスの地方メディア「レ・ドーフィネ」は、「アミアン-リール:29人のサポーターが負傷、うち重傷が5人」と報じ、海を渡ったアメリカでも米スポーツ専門テレビ局「ESPN」が入院者が3名に及んでいることを伝えている。「レ・ドーフィネ」によれば、アミアンのベルナール・ヨアニン会長は「柵の状態は完璧だった」と話しているものの、検察が事故の原因究明に向けて調査を始めたという。
ゴールの歓喜から一転して起こった凍りつくような悲劇に、世界中が衝撃を受けている。
【了】
フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images