勝ち点「2」差に4チームがひしめく大混戦 J1残留ラインの16位を巡る争いが激化

最下位の新潟は次節にも降格決定の可能性

 今季のJ1残留争いは、最後まで状況が読めないデッドヒートとなる雰囲気が漂ってきた。30日に第28節の8試合が行われたが、“天国と地獄”を分ける降格ラインの16位と13位清水エスパルスまでの4チームが、勝ち点差わずか「2」にひしめき合う状況となっている。

 16時キックオフで行われた15位サンフレッチェ広島と14位北海道コンサドーレ札幌の一戦は、両者とも勝ち点3を奪えば降格圏から勝ち点差を広げるチャンスだった。しかし試合は後半15分に広島FWアンデルソン・ロペス、同24分に札幌FW都倉賢がそれぞれPKを成功させたものの勝ち越し点は生まれず、1-1のドローで勝ち点1を分け合った。

 この試合と同時刻キックオフだった試合で、ヴァンフォーレ甲府は柏レイソルと敵地で対戦。甲府は前節終了時点で3位の柏相手に5バックで耐え忍ぶ展開が続いた。しかし後半44分、FWドゥドゥが大仕事をやってのける。左サイドに流れ単騎のカウンターから柏のマーカー複数人を交わすと、ペナルティーエリア手前から思い切り良く右足インフロントキックで狙う。必死に手を伸ばした日本代表GK中村航輔のセーブも及ばないスーパーゴールで値千金の決勝点、そして貴重な勝ち点3を奪った。

 19時にキックオフされた大宮アルディージャ対清水エスパルスも、技術以上に闘う気持ちが前面に押し出された一戦となった。17位の大宮は是が非でも勝利が欲しい一戦となるなか、ボール支配率55%と押し気味に試合を進め、セットプレーで何度もゴールに迫った。しかし清水の身体を張った守備とカウンターに手こずり、スコアレスドローに終わった。

 この結果を受けて、30日終了時点の13位から18位の順位は以下の通り。

13位:清水/勝ち点29、31得点45失点、得失点差-14

14位:札幌/勝ち点28、27得点42失点、得失点差-15

15位:広島/勝ち点27、28得点40失点、得失点差-12

16位:甲府/勝ち点27、19得点32失点、得失点差-13

17位:大宮/勝ち点22、25得点48失点、得失点差-23

18位:新潟/勝ち点12、19得点56失点、得失点差-37

 この結果、同日にヴィッセル神戸に0-2で敗れた最下位新潟は、次節にも降格が決定する可能性が出てきた。17位大宮も苦しい立場に立たされているが、残り6試合は各チームにとってすべて剣が峰の戦いになるのは確かだ。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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