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経験者の浦和FWズラタンが語る熾烈なW杯欧州予選 「プレーオフにさえ行けば…」
プレーオフの怖さと面白さ「サプライズも」
実力的に抜けたチームが一つ入るのは通常のことで問題ないという捉え方になる。今回で言えば、スペインとイタリアが同居したグループにスロベニアのような立場の国が入れば最悪の組み合わせと言えるだろう。つまり「1強グループ」は、こうした当落線上を争うことが日常の国にとって、抽選結果として素晴らしいものということになる。
またスロベニアの立場は、例えば日本とは大きく異なる。もし、日本がW杯アジア予選で敗退すれば大きな騒ぎであり、ある種のビッグサプライズになるだろう。しかし、スロベニアが予選敗退となっても、欧州で大きなニュースになることはない。そうした立場の国では、メディアやサポーターの捉え方も変わるという。
「ヨーロッパには大国が多く、ワールドカップに出るのが難しいというのは大体みんなが分かっていることです。今回はイングランドとスロバキア、スコットランドと戦っている感じだけど、行けなければもちろんがっかりするんですよ。ただ、行けなかったこともたくさんある。そうなった時の経験も持っているから、そこは日本とは違うかもしれないですね。ただ、現実的なことを言えば、本戦に出場できたら素晴らしい成功だし、サプライズを与えるという面はあると思う」
ズラタンは「プレーオフにさえ行けば」ということを強調している。それは、ズラタンが出場した2010年南アフリカ大会は、プレーオフでロシアを破って本大会出場を決めたからだ。前評判ではロシアが圧倒的優位と目されたなか、「メディアも人々も、勝ち抜けるかどうかに対しては疑いの目を向けていた」という。それでも「サッカーは全てが可能なものであるし、サプライズを起こすチャンスもある。それを実現できた記憶だね。イタリアやポルトガルが2位になるかもしれないけど、1回の勝負だから何があるか分からないのがプレーオフなんだよ」と、プレーオフの怖さと面白さを経験則として話した。