ハリル監督、日本に根付くポゼッション信仰を否定 自画自賛の日本サッカー“新基準”とは
豪州との2戦目が「今後の基準」と主張
ポゼッション率の低さに対する批判に、ハリル監督は不満を爆発させている。そして、8月31日のオーストラリア戦では2-0勝利を挙げた。
「オーストラリアの2戦目では全く違う戦術であり、今後の基準になる試合をした。90分間ゲームをコントロールし、高い位置でのプレスと引いてブロックを作ることも状況に応じた。攻撃はスピードを上げて、日本人の特徴を生かしたグラウンダーのパスを使ったものもあった。非常に良い結果を残し、多くの方に褒められた。重要な選手二人が点を取ったのも嬉しかったことだ」
二戦目の試合内容については自画自賛だった。相手にボールを回させながら、ゲームをコントロールする戦術を「今後の基準」と主張している。
人選にもハリル色を強めている。「若い選手が信頼されていないのか、彼らが表現する場が日本にはあまりない。私は私の考え方で起用している。それで結果を残せなければネガティブな声もある。だが、純粋に能力を見てベテラン選手より良ければ、その時点で最も状態の良い選手を使うべきだと考える。全員がそれに同意してくれるわけではないと感じる」と強調した。
指揮官は言葉通りに今回の代表からパチューカFW本田圭佑、レスター・シティFW岡崎慎司らベテランを外した。ポゼッションサッカー信仰に釘を刺し、若手を積極起用する。ハリル監督は自分のやり方で日本サッカーのスタンダードを作り上げようとしている。
【了】
フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images