ハリル監督、日本に根付くポゼッション信仰を否定 自画自賛の日本サッカー“新基準”とは
キリンチャレンジカップのメンバー発表会見前に異例のハリル流サッカー講義
日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督は28日、都内で行われたキリンチャレンジカップのメンバー発表記者会見直前に「ポゼッションサッカーでは勝てるとは限らない」と持論を主張。異例のハリル流サッカー講義を展開した。
メンバー発表会見前から張り詰めた空気が流れていた。ホワイトボードには3コート分の紙が貼り付けられ、登壇したハリル監督は会見を始める前に「少し話をしたいと思います」と切り出した。テーマはポゼッション信仰の否定だった。
「私は日本に来てからずっと皆さんと話をしていますし、日本の指導者の方々とも話をしています。そして、私が来てから指導者の方からもポゼッションという言葉を聞いています。日本のサッカーの教育はポゼッションをベースに作られていると感じました。もちろん、点を取るためにはボールが必要です。そしてボールを持つことがポゼッションですが、相手よりボールを持ったからといって勝てるとは限りません。ですから、ポゼッションが高ければ勝てるというのは真実ではない」
14年のブラジル・ワールドカップ(W杯)で、日本代表のアルベルト・ザッケローニ元監督は主導権を握るポゼッションサッカーを志向。2011年アジアカップで優勝したが、14年W杯では一勝もできずに、グループリーグで姿を消した。ハビエル・アギーレ前監督からバトンを受け継いだハリルホジッチ監督はボゼッションよりも、インテンシティーという局面の激しさ強調するスタイルのサッカーにシフトしている。