FC東京の松田が練習試合で観衆を沸かせる 中島のゴールを生んだ右足クロス
美しい放物線
FW中島翔哉は、「あれほどの良いボールが来れば誰でも決められる。あれは陸くんのゴール」と、自らのゴールを生み出したDF松田陸をたたえた。
FC東京は8日、小平グラウンドで町田ゼルビアと練習試合を行い、2-1で勝利を収めた。松田は右サイドバック(SB)で先発フル出場し、後半30分に中島の決勝弾をお膳立てした。松田はアシストの場面を振り返り、清々しい表情でこう語った。
「後半、翔哉が入ってきてから高い位置でボールを落ち着かせられるようになった。そのおかげで、上がっていけるようになった」
昨季FC東京へと加入した松田だが、長きに渡ってクラブを支えるDF徳永悠平の壁に公式戦出場を阻まれてきた。昨季リーグ7試合に出場したが、出場時間は134分間にとどまっている。今季はリーグ屈指の右SB相手に、自身の持つ最大の武器で定位置争いに足を踏み入れる。
「僕はクロスを上げる際、あまり中を見ない。スペースにボールを入れる意識で上げている。ここに飛び込んできてくれというメッセージを常に込めている」
この日の中島へのアシストは、観衆がどよめきを起こすほど美しい弧を描く右足からのクロスだった。公式戦のピッチを渇望する松田は、タレントが集う首都クラブの中で、その右足を磨き続けている。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images
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