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宇佐美が探し求めた“戦える場所” 「できる努力を探し出す」不遇の日々からの解放
希望を託す価値のあるドイツ2部での挑戦
「無理してでも、日常を充実させていくことによって、サッカーが充実していく可能性もあります。サッカーが充実していないからこそ、日常をネガティブに過ごすことはもうしたくないかなと。出られないことすらポジティブに捉えながら、『じゃあ、なんで出られないんだろう』ということを考えられる機会でもありますし。
できる努力を探し出すのも大事ですし、それのずーっと繰り返しですかね。もちろん(メンタル的に)落ちる時もありますけど、(そういう時は)落ちてもいいと個人的には思っているので。やることをやっていれば、落ちるだけ落ちてもいいと」
どれだけ決意をしても、頭では分かっていても、プロサッカー選手として試合に出られない現実を受け入れるのは容易いことではない。バヒド・ハリルホジッチ監督の就任以降、主力として定着していた日本代表メンバーからも外れ、これ以上環境を変えることなく戦い続けることの意味を、見失いかけていたはずだ。
戦える場所が必要だった。だからデュッセルドルフへの移籍は、希望を託すだけの価値があるものだった。また立ち上がるために、また勝負の舞台に立つために――。
デビュー戦は最高の形で終わった。2部リーグで昇格争いに加われるチームでなら、これまでと違った形で自分の力を発揮することができるだろう。このチームとともにブンデスリーガ1部へ、そしてそこがゴールではない。ドイツで雌伏の時を過ごしてきた宇佐美にとっては、そここそがスタートラインとなる。
【了】
中野吉之伴●文 text by Kichinosuke Nakano
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images
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