“奇跡の逆転劇”の再現なるか 浦和監督、ACL川崎戦で柏木の先発起用を示唆
準々決勝第1戦は1-3敗戦、第2戦で武藤出場停止 堀監督はメンタル面を強調
浦和レッズの堀孝史監督は、13日のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)準々決勝第2戦、本拠地川崎フロンターレ戦の前日記者会見に臨み、逆転のために必要なものをメンタル面と強調した。
浦和は第1戦のアウェーゲームで1-3と敗れ、この第2戦では2-0あるいは3点差以上の勝利が突破のためには必要になる。そしてFW武藤雄樹が出場停止と厳しい状況だ。
それでも、浦和はラウンド16で済州ユナイテッド(韓国)を相手に初戦の0-2から逆転勝利を収めた実績がある。堀監督は「サッカーは何があるか分からない。済州戦も苦しい状況を乗り越えてきた。100パーセントの集中力と、この厳しい状況を乗り越えるというメンタリティーを持ってやっていきたい。戦術的なことも大切だが、こういう状況を乗り越える覚悟と気持ちでプレーするメンタルが重要」と力を込めた。
また、選手を代表して出席したDF遠藤航も「気持ちの部分は大事だと思う」としたうえで、「済州戦の時も、練習、試合前の雰囲気とすごく良いものを作って臨めた結果の逆転だと思うので、チーム一丸となった準備が必要。ピッチに入れば思い切り、自信を持ってプレーするだけだと思う」と、試合はすでに準備段階からスタートしていると強調した。
そうしたなかで、一つの光明は川崎との初戦でウォーミングアップ中に左足内転筋肉離れを発症して離脱したMF柏木陽介の復帰が濃厚になったことだ。堀監督は「この後の最終トレーニングでしっかり見極めて明日にどうするか考える」と慎重な姿勢は崩さなかったものの、「昨日のトレーニングも精力的にやっているので、特に問題はないと思っている」と、スタートからの起用を示唆した。
ベスト8での日本勢対決となったこの一戦、川崎が優位な状況にあるのは事実だ。しかし、浦和には過去のACL準々決勝で必ずベスト4進出の結果を出しているうえ、川崎はベスト4に進出したことがないという、データ上の追い風はある。果たして、済州戦で見せた奇跡の逆転劇の再現なるか。手負いの“赤い悪魔”が見せる意地が注目される。
【了】
轡田哲朗●文 text by Tetsuro Kutsuwada
フットボールゾーン編集部●写真 photo by Football ZONE web