ブラジルW杯で途切れる横浜F・マリノスの系譜 ザックジャパンは新たな時代を切り開けるか
特にこの4年の間で海外クラブに移籍する選手が飛躍的に増え、12日に発表された23人のメンバー中で、実に半数以上の12選手が海外組となった。しかもそこには、マンチェスター・ユナイテッドやACミラン、インテルなどのビッグクラブも含まれている。それだけ日本が世界レベルに近づいてきている証拠だろう。
そのような状況下で、継続的にW杯メンバーを輩出している横浜FMと磐田はJクラブの“意地”の象徴と言えるかもしれない。しかし、横浜FMにとっては一つだけ今回で途切れてしまう記録がある。日本のW杯の歴史において、初めてセンターバック(CB)のポジションを確保できなかったのである。
これまで、フランス大会の井原正巳、日韓大会の故・松田直樹、ドイツ大会と南アフリカ大会の中澤佑二と、横浜FM所属のCBが全試合でフル出場を果たしてきた。しかも、3選手ともそれぞれの代表メンバーにおいて、守備の要と言える存在だった。
そしてブラジル大会に関しても、メンバー入りしてもおかしくない人材はいた。本大会の切符をつかむまで代表メンバーとして貢献した栗原勇蔵と、36歳になった今もクラブのレギュラーとして活躍し続けている中澤である。
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