イタリア地元紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」のテレビ番組「ガゼッタTV」が、1月の移籍市場でACミランに加入したイタリア代表MFアレッシオ・チェルチを今冬の「リーグ最大の失敗補強選手」に選出した。 視聴者から最多の得票数を集めたのは、日本代表FW本田圭佑のライバルと目されていたアトレチコ・マドリードから期限付き移籍で加入したチェルチだった。44.7パーセントもの視聴者が、補強失敗に同意した。これは2位のアーセナルからインテルに期限付き移籍加入したドイツ代表FWルーカス・ポドルスキーの35.5パーセントに大きく差をつけてダント ツ。不名誉な選出となった。 チェルチは昨季、トリノで13ゴールを決め、昨夏の移籍市場の目玉となっていた。だが、移籍したスペイン王者アトレチコで、ディエゴ・シメオネ監督の信頼を得られず。公式戦で、わずか1得点しか挙げられていなかった。 そして、開幕前にフィリッポ・インザーギ監督が右ウイングのレギュラーとして獲得を熱望していたミランに活躍の場を求めた。1月、元スペイン代表FWフェルナンド・トーレスとトレードの形でロッソネロへの加入が決まった。 チェルチは、ここまで無得点ながら3アシストと結果を出していたが、アトレチコ時代に出場機会を激減させた影響からか、指揮官にたびたびコンディション不良を指摘されてきた。ここ最近の試合では、試合終了間 際の途中出場が多く、不満を爆発させていた。 インザーギ監督との衝突や、婚約者による起用法のクレームなどが地元メディアによって報じられたことも大きなマイナス要素となった可能性は高い。また、現在10位でなかなか浮上できないチーム状況もチェルチをリーグワーストの補強とみなす一因となっているのかもしれない。 【了】 サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images