柴崎、ペットボトル投げられても飄々 サウジ戦2年ぶり代表出場「タフにならないと」
15年10月のイラン戦以来の出場、持ち前のテクニック見せるも後半35分に交代
2015年10月13日の国際親善試合イラン戦以来、約2年ぶりの日本代表の舞台でゲームメーカーとして期待されたMF柴崎岳(ヘタフェ)にとっては悔しい結果に終わった。ロシア・ワールドカップ(W杯)最終予選、敵地サウジアラビア戦で先発出場したものの、ゴールに絡めずチームも0-1で敗戦。試合後には「タフにならないと」と悔しさを露わにしつつ、さらなる成長を誓った。
MF長谷部誠(フランクフルト)の代表離脱で、アンカーに山口蛍が配置されたことで右インサイドハーフとして柴崎が起用された。パス配給でゲームをコントロールしたかったところだが、30度以上の暑さと高い湿度という非常に厳しいコンディションのなかで、徐々にチームはリズムを崩し、そして後半18分に先制点を許した。
柴崎は失点シーンについて「一瞬のスキでやられてしまった印象です」と語るとともに、試合結果をこう振り返った。
「アウェーの中で勝ちたかったですけど、こういう結果になってしまいました。こういった環境のなかでも適応してタフにならないといけないですし、勝利を得たかったと思います」
持ち前のテクニックを見せる場面こそあったものの、決定的なパスを通すまでには至らず。プレースキッカーを任され、コーナーキックの際にはサウジアラビアサポーターから水の入ったペットボトルが投げつけられても飄々とキックするメンタルの強さを見せたが、後半35分にFW久保裕也(ヘント)と交代した。
「サウジはW杯出場が懸かっていました。たくさんのお客さんが入った独特の雰囲気のなかでできました。競争もありますし、残り9カ月でどれだけ成長できるか。大切に過ごしたいです」
W杯を目指して本気の相手と戦った75分間。これを糧として、リーガでの戦いでさらなる飛躍を誓った。
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フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images