プレミア勢はなぜ欧州の舞台で勝てないのか? 浮かび上がる2つの弊害
今季も欧州カップ戦で苦戦を強いられるプレミア勢
プレミアリーグは現在、実力・人気・資金など、あらゆる面で他のリーグの追随を許していない。しかし、プレミア勢は、ここ2年、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)の舞台で苦杯をなめてきた。
12-13シーズンのファイナルはバイエルン・ミュンヘンとドルトムントのドイツ対決。13-14シーズンはレアル・マドリードとアトレチコ・マドリードのスペイン対決となり、他国リーグに後塵を拝む結果となっている。
そして、今季のCLでは、チェルシー、マンチェスター・シティ、アーセナルが決勝トーナメントに進出した。だが、1回戦のファースト・レグでアーセナルはホームでASモナコに1-3と惨敗、マンCも本拠地でバルセロナに1-2と敗北を喫した。共にセカンド・レグは絶体絶命の中で敵地に乗り込む。
チェルシーは、アウェーでパリ・サンジェルマン(PSG)と対戦し、1-1で引き分けた。結果は悪くないが、その内容は苦しいものだった。シュート総数はPSGの14本を大きく下回る2本。ポゼッション率も54%対46%と、試合展開においては圧倒的に劣勢を強いられた。
また、今季から優勝クラブに来季のCL出場権が与えられ、その価値が格段に上がったUEFAヨーロッパリーグに関しても、出場したリバプール、トットナム、エバートンのうち、次のステージに進めたのはエバートンだけだった。
なぜ世界最高のリーグとうたわれるプレミア勢が、欧州の舞台で辛酸をなめる状況に陥っているのか。その要因には、自国のリーグの「過密日程」と「実力拮抗」という2つの弊害が存在する。