「良く言えば柔軟、悪く言えば…」 日本代表主将・長谷部が明かす“ハリルスタイル” 

ハリル監督が戦術を使い分けられる理由

 守備的なチーム構成からカウンターに活路を見出した敵地オーストラリア戦や、自分たちからボールを支配してアクションを起こしたホームのタイ戦など、バリエーション豊かなサッカーに対応できるチームに成長してきたことをアジア突破の成果だと話した。

 これまでのアジア予選は、日本が常にボールを支配する強者の振る舞いで突破を決め、本大会では逆の立場になるというチーム構築の難しさを痛感してきた。それが本大会前にハマって決勝トーナメント進出を決めた南アフリカ大会も、真っ向から打ち砕かれたブラジル大会も経験した長谷部は、ロシア大会に向かうハリルジャパンの過去との違いをポジティブに捉えている。

 もちろん、ハリル監督がバリエーション豊かな戦術を採用できるのも、「絶対に欠かすことのできない我々のキャプテン」という絶大な信頼を寄せる長谷部がピッチ中央に君臨しているからこそという面もある。来年の本大会に向け、精神的な支柱としても期待の大きい長谷部は、臨戦過程で臨むロシア大会に向けて自分たちへの期待度を高めている。

【了】

轡田哲朗●文 text by Tetsuro Kutsuwada

田口有史●写真 photo by Yukihito Taguchi

 

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