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シャルケに愛された内田篤人の7年間 貫いた美学と果たせなかった想いとは
いつかウニオンの一員として凱旋を…
ちゃんと多額のお金を払って獲得される選手になるはずだった。なれるはずだった。
だが、右膝の怪我がそれを許さなかった。怪我さえなければ、と誰もが思う。でも、誰もがそれを受け入れて歩むしかないのだ。そして、全てが終わったわけではない。
「勝てない時期もあるけどさ、これ以上のスタジアムはないと思っているからね、俺は」
そう語っていたシャルケからの離別の時。労をねぎらい、ウニオンでの活躍を心から願うシャルケファン。別れの悲しさは誰もが感じているだろう。
でも、別れは再会への序章でもある。ブンデスリーガ1部に昇格したウニオンが、フェルティンス・アレーナに乗り込む。シャルケファンの盛大な「ウッシー」コールで迎えられる。そんな内田の姿を、心から見たいと思う。
【了】
中野吉之伴●文 text by Kichinosuke Nakano
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images