ユベントスに先勝を許すもクロップ監督は強気 「2試合目で取り戻すのみ」
香川は戦術的理由で起用せず
ドルトムントは24日、UEFAチャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦の敵地ユベントス戦を1-2で落とした。ユルゲン・クロップ監督は試合後、日本代表MF香川真司を起用せず、相手センターバックにプレッシャーを掛ける戦略だったことを明かした。
衛星放送「スカイ・イタリア」でクロップ監督はこう語った。
「後半にシュートを一本も打てなかったということはないが、我々は前半より良いプレーをしていたと思う。我々のゲームプランはキエッリーニとボヌッチに対して特にプレッシャーをかけること。それがゴールを生んだ。だが、2得点を簡単に与 えてしまった。だが、後半に関してはユーベはこの結果にふさわしい」
前節20日のシュツットガルト戦で先発した香川は、2アシストを記録するなど、復調の兆しを見せていた。だが、この日はスロベニア代表MFケヴィン・カンプルとともに先発から外れ、昨季までトリノでプレーしていたイタリア代表FWチロ・インモービレ、アルメニア代表MFヘンリク・ムヒタリャンを先発で起用した。
指揮官は相手のセンターバックに圧力をかけてカウンターを繰り出すよう指示を出していたという。前半18分のドイツ代表MFマルコ・ロイスの同点弾は狙い通りの形だった。
だが、ポーランド代表DFルカス・ピシュチェクが相手のフランス代表MFポール・ポグパのファウルで故障。前半35分でDFの交代を余儀なく され、ゲームプランを大きく崩れた。
「いらいらする判定もあった。ポグパは警告を受けるべきだった。代わりの右サイドバックがいなかったから、我々は大幅な変更を余儀なくされた」
指揮官はそう嘆き、後半はイタリア王者に試合を支配されてしまった。だが、落胆の色はない。
「ユーベと2試合戦った時に、うち1試合を1ゴール差で負けることは普通なことだ。2試合目で取り戻すのみだ」
貴重なアウェーゴールを奪ったことで次戦1-0勝利なら8強進出を手にすることができる。気合をみなぎらせる知将は、虎視眈々(たんたん)と逆転を狙っている。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images