浦和サポの行為にシャペコエンセの選手も感激 緑バナーと断幕メッセージに温かい拍手
シャペコエンセのチームカラーでスタンドが緑色一色に
浦和レッズが1-0で勝利したスルガ銀行チャンピオンシップの試合後、浦和のサポーターがシャペコエンセ(ブラジル)の選手たちに向けて相手のチームカラーの緑のバナーとメッセージを送った。
シャペコエンセはコパ・スダメリカーナの勝者として今大会に出場したが、昨年11月に同杯の決勝戦へ向けてコロンビアに遠征する際に飛行機事故に巻き込まれ、チームの大半が亡くなるという悲劇を味わった。大会の優勝が南米サッカー連盟から認定されたが、その悲劇から再建を果たして今回の来日を果たした。
試合は後半終了間際に浦和がPKを獲得し、それを主将のMF阿部勇樹が決めて浦和が1-0で勝利した。しかし、そのプレーでの判定を巡った猛抗議で試合が約5分ストップし、アディショナルタイムも約10分間に延びた。試合後にも韓国人の審判団にシャペコエンセの選手たちが詰め寄る不穏なムードになったが、それを打ち破ったのが表彰式後の浦和サポーターだった。
ゴール裏のサポーターはシャペコエンセのチームカラーである緑色のバナーを手に持ってスタンドを緑色にし、「vamos nos encontrar novamente nos campeonatos mundiais! amigos!!(世界の舞台で再会しましょう! 友よ!)」と書かれたメッセージを表示。これにはシャペコエンセの選手たちも感激し、スタンドに拍手を送り、数人の選手は駆け寄ってユニフォームを投げ入れた。
試合は真剣勝負、試合が終わればサッカーを通じた仲間という姿勢を示した浦和サポーターの行動は、シャペコエンセの選手たちを温かい気持ちで包んでいたようだ。
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フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images