神戸加入ポドルスキの長所と短所とは? Jリーグ出場4試合からプレーを分析
神戸のメリットになる戦術理解度の高さ
このマンマーク戦術のなかで、ポドルスキは戦術理解度の高さを示した。2トップの位置でプレーし、守備時にはFC東京の3バックを神戸の2トップが見るタスクが課せられていたが、1試合を通じてその役割を忠実にこなしていた。また攻撃時には、2トップの位置からボールを引き出しに機転を利かせて中盤などに下がり、ポゼッションなどのリズムを上手く作り出すなど、個人戦術の高さを伺わせた。
ポドルスキはバイエルン・ミュンヘン、アーセナル、インテルというビッグクラブをはじめ、ドイツ代表でも130試合49得点の結果を残すなど、その実力は折り紙付きだ。また、世界の名監督の下でプレーしてきた過去を考えても、単に個の力が優れているのみでなく、タスクの遂行力が高いことが分かる。
神戸に来てからも4-4-2や3-5-2のシステムであれ、守備時に正確なセットポジションを取っている。このことから、仮に4-4-2のサイドハーフで起用されたとしても、インサイドの絞ったポジションからアプローチに行くなど、忠実にタスクをこなしていくことは間違いないだろう。この観点から、世界トップレベルでプレーしてきたポドルスキの戦術理解度は高く、それは神戸にとって確実にメリットになる部分と言える。
ポドルスキの最大の強みは、すでに周知のように左足の一振りでゴールを決められるシュート力だ。それはすでにJリーグデビュー戦の大宮戦で叩き込んだ強烈なゴールが証明しており、FC東京戦の前半開始1分のシーンでもターンから左足を振り抜き、ファウルを誘って直接FKを獲得している。相手にどんなに警戒されても、身体の強さを生かしたターンからの左足シュートは脅威であり、少しでも余裕を与えると危険というポドルスキの存在は、相手からすれば厄介そのものだ。